源泉徴収制度は奴隷制度?
Last updated on 2023年6月13日 By 杉田健吾
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前回のレクチャーでは、サラリーマンの群れから出たらそこは楽園だったというお話をしましたが、いかがだったでしょうか。勉強熱心なみなさん、何か行動を起こそうとしているみなさんなら、共感できる話だったのではないでしょうか。
ただし、僕はサラリーマンがダメと言っているわけではないんです。でもサラリーマンをやっていると、税金を搾取されていることにも気が付かない体質になってしまうことを危惧しています。そこで今回は、サラリーマンが税金に鈍感になってしまった理由と、その結果どうなってしまったかについて紹介します。
サラリーマン制度に国が忍ばせた罠「源泉徴収制度」
サラリーマンの群れを出たら楽園だったといっても、サラリーマンがダメというわけではないんです。僕はとても素晴らしい職業だと思っていますし、使命感を持って働いている方たちにはいつも本当に頭が下がる思いです。そして、サラリーマンの方がいろんな意味で会社から守られているのも事実です。そこにどうこう言うつもりは全くありません。
その一方でサラリーマン制度、会社員制度には、国がこっそりと忍び込ませた罠がいっぱい詰まっているのも事実です。
会社員にはお金を管理する方法を学ぶ機会がない
実はね。サラリーマンやどんぶり勘定の個人事業主は、自分が稼いだお金を管理する方法を学ぶ機会がなかなか与えられないようにコントロールされているのをあなたはご存じですか?その代表的なものが、「源泉徴収制度!」です。
ところであなたは、諸外国では税金を自分で計算して納税するのが当たり前だ!ってことを知っていますか?なのに日本では会社にお勤めだと会社が全部計算してくれて、給料から勝手に天引きして、本人もよくわからない間に支払ってくれていますよね。
源泉徴収によって税金の意識を低下させるのが狙い
そこで僕がちょっとまずいと思うのは、この源泉徴収という制度って会社員の人からしたらすごく便利でありがたい制度のように見えているってことです。だって、会社が全部やってくれてとっても楽だから。でもね。この制度の本当にすごくて僕が危険だと思うところは、会社員の方に納税するという経済行為に対して興味をなくさせ、痛みを感じなくさせるのが本当の目的だ!ということです。
この制度の導入によって多くの会社員の方は、自分がいくら税金を払っているのか?いくら社会保険料を払っているのか?自分がいくら介護保険料を払っているのか?自分がいくら住民税を払っているのか?あれ?なんか知らない間に〇〇特別税なるものが引かれている?なんてことをまったく知らないし、興味も持たなくなっている。
国は税金を取りっぱぐれることがない仕組みを作った
つまり、ものの見事に、あなたを税について無知にさせることに成功したというわけですね。そして、この源泉徴収という制度が有る限り、国はサラリーマンから税金を取りっぱぐれることは絶対にないというわけですね。
所得税のほとんどが源泉徴収されている
ちなみに、国の租税収入って約60兆円あるのですが、そのうち約33%の20兆円が個人事業主とサラリーマンが納める所得税です。そして、この所得税20兆円のうちサラリーマンが納めている税金、勝手に源泉徴収された所得税っていくらか知っていますか?なんと、17兆円にもなるんです。じゅ、じゅ、じゅうな、17兆円!!
所得税20兆円のうち17兆円もがサラリーマンが払った源泉所得税なの?その割合85%!!!まじで〜〜〜そんなに〜〜〜ですよね。しかも、法人税の税収は12兆円だから、なんと法人税よりもこの源泉所得税の方が多いということです。ははは、日本、大丈夫か?ってちょっと心配になりますよね。
節税脳を鍛えて奴隷制度から脱却しよう
今回は、サラリーマンが税金に鈍感になってしまった理由と、その結果どうなってしまったかについて紹介してきました。サラリーマンが税金に鈍感になってしまった理由は、源泉徴収制度にあります。会社が税金に関する計算や納税を代行してくれるので、サラリーマンは自分で納税する必要がないのです。
国がそういう仕組みを作ったら、税金を取りっぱぐれなくなったし、サラリーマンは増税しても気が付かない。僕が源泉徴収制度を奴隷制度と書いたのはこのためです。みなさんは国の奴隷にならないために節税脳を鍛えていきましょう。そのためには、副業からでも良いので会社員以外の事業をして、税金を自分で納めてみることです。
ということで、サラリーマンの方もそろそろ副業でもして節税脳をどんどん鍛えていきましょうね〜。そして、どうせ副業するなら法人を作って賢くやる!っていうのもありですよ〜。それではまた。