【ポジショニング戦略 事例】競合が多くても大丈夫!“戦わずして勝つ”一人社長のニッチ戦略
Last updated on 2025年9月26日 By 杉田健吾
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こんにちは、毎朝メルマガ1通で年収1000万円を稼ぐ専門家の杉田健吾です。
オンラインビジネスに挑戦しようと決意を固めた1人社長の方々から、よくこんな相談を受けます。
「よし、やるぞ!」と拳を握りしめた矢先、ふとインターネットで自分の業界を調べてみると、そこには衝撃的な光景が広がっていた、と。
あなたの業界ですでに大成功している大御所の方々、圧倒的な実績と知識量を誇るベテランの専門家たち、毎日のように流れてくる同業者の華々しい成功事例、、、
「うわ、、、こんなすごい人たちがゴロゴロいるのか、、、」 「今さら私なんかがこの世界に飛び込んで、一体どうなるっていうんだ」 「入る隙間なんて1ミリも残ってないじゃないか、、、」
せっかく灯った挑戦の炎が、シューっと音を立てて消えそうになる。
その気持ち、痛いほどわかります。僕も起業したての頃、同じ絶望を何度も味わいましたから。
なにせ僕が参入しようとしていた業界は税金の世界。この世界は税理士の舞台であり、見渡す限り税理士だらけ。そして、世の中には税理士事務所の数はコンビニより多いんですからね。
でも、もしあなたが競合の存在に心を折られそうになっているのなら、それは大きな大きな勘違いをしている証拠です。
この記事を読むことで、競合が多い市場で「戦わずして勝つ」ためのポジショニング術と、あなただけの市場を作る具体的な方法が理解できます。

今回の内容は
「戦う」から「棲み分ける」へ
多くの1人社長が犯してしまう最初の間違いは、「競合と戦おう」としてしまうことです。
「あの人よりもすごいノウハウを提供しなきゃ」 「あの人よりも安い価格で売らなきゃ」 「あの人よりもたくさんの実績を作らなきゃ」
この「VS(バーサス)」の発想になった瞬間に、あなたは消耗戦の泥沼に足を踏み入れることになります。
消耗戦の落とし穴
だって、上には上がいますから。あなたがどんなに頑張っても、あなたよりすごい人は必ず現れます。
資本力のある大企業が参入してくれば、価格では太刀打ちできません。より有名な専門家が現れれば、実績では勝負になりません。
そうじゃないんです。僕たちが目指すべきなのは、同じリングの上で殴り合うことではありません。
自分だけの特別なリングを創り出すこと
つまり、「戦う」のではなく「棲み分ける」という発想です。
ライバルが多い=チャンスが大きい
そもそも、ライバルがたくさんいるということは、そこに「お金を払ってでも悩みを解決したい!」というお客さんがたくさんいるという証拠。
それは、ピンチではなく、むしろ巨大なチャンスなんです。
競合が存在するということは、市場が確実に存在し、お客さんがお金を払う意思があるということの証明でもあります。逆に、競合が全くいない市場は、そもそも需要がない可能性が高いのが現実です。
「何を」で差別化しようとするな
じゃあ、どうやって自分だけのリングを創り出すのか?
ここで、多くの人がまた間違った方向に努力してしまいます。それが、「何を(What)」で差別化しようとすることです。
「もっと画期的な商品を!」 「もっと革新的なメソッドを!」
って、必死に誰もやっていないすごいノウハウを探そうとするんです。

オリジナルノウハウの限界
でも、考えてみてください。今の時代、完全にオリジナルのノウハウなんて、ほとんど存在しません。
それに、もしあなたがすごいノウハウを生み出したとしても、すぐに真似されて価格競争に巻き込まれるのがオチです。
実際、画期的な商品やサービスが生まれても、大手企業がより洗練された形で真似をして、より多くの資金を投入してマーケティングを行えば、あっという間にシェアを奪われてしまいます。
僕たちが本当に集中すべきは、そこじゃないんです。
「誰に」と「どのように」がすべてを決める
僕たち1人社長が差別化すべき本当のポイント、それは「誰に(Who)」、そして「どのように(How)」です。
「誰に(Who)」で、深く深く絞る
僕の事例でお話ししますね。
僕が扱っている「節税」というテーマは、超レッドオーシャンです。世の中のすべての社長がお客さんになり得ます。
でも、起業当初の僕は「社長なら誰でもどうぞ!」というスタンスで、全くうまくいきませんでした。
ターゲット絞り込みの威力
そこで、僕がやったのは、ターゲットを徹底的に絞ること。
「ぼくと同じような1人社長」
ただ、この一点にすべてのメッセージを集中させたんです。
「人を雇うのが苦手で、1人で自由にやりたいけど、時間と将来に不安を抱えている社長」
そうやって、ターゲットを絞れば絞るほど、メッセージは鋭くなり、受け取った人は「うわ、これ、まさに私のことだ!」って強烈に自分ごととして捉えてくれるんです。
八方美人の危険性
八方美人になろうとすると、誰の心にも響かないぼんやりとしたメッセージになる。でも、たった一人にラブレターを書くように語りかければ、その他大勢の人の心も自然と動かすことができるんです。
これは、マーケティングの世界でよく言われる「1to1から1to多へ」の法則です。一人の理想的なお客さんに向けて作られたメッセージほど、多くの人の心に響くメッセージはないんです。
あなたのサービスは、一体、「誰」のためのものですか?
「どのように(How)」で、あなたらしさを表現する
そして、もう一つの重要な要素が「伝え方」です。これが、「あなたというフィルター」の話ですね。
同じ「節税」というテーマを語るにしても:
専門家ぶった堅苦しい難しい言葉で語る税理士さん
と
元国税だけど今は自由気ままな1人社長。
独立後の失敗と試行錯誤から学んだ、1人で会社を設立するからこそできる1人社長のための節税ノウハウ、を分かりやすくお伝えします
という僕では、お客さんが感じる印象は全く違います。
「先生」ではなく「先輩」として
僕は「すごい先生」にはなれません。でも、同じ痛みを知る「半歩先の先輩」として、隣に座って一緒に考えることはできる。
この「伝え方」や「在り方」こそが、誰にも真似できない最強の差別化になるんです。
あなたは、どんなキャラクターで、どんなスタイルで、お客さんと向き合いますか?
キャラクター設定の具体例
僕の場合のキャラクター設定はこんな感じです:
- 親しみやすい先輩:堅苦しい専門家ぶらず、同じ目線で話す
- 失敗経験豊富:成功談だけでなく、失敗談も積極的に共有する
- 自由を重視:組織に縛られない生き方を実践し、それを伝える
- 実務経験者:理論だけでなく、実際に体験した生の情報を提供
このように、あなたの人柄、価値観、経験すべてを活かしたキャラクター設定こそが、最強の差別化要因になるんです。
競合は「敵」ではなく「鏡」である
ここまでくれば、もうお分かりですよね。
競合が多い市場で勝つための唯一の方法は、「戦わないこと」です。
あなただけの「理想のお客さん(Who)」を見つけ、あなただけの「伝え方(How)」で誠実に語りかける。
そうすれば、そこは他の誰も入り込めない、あなただけの「聖域(ブルーオーシャン)」になります。
競合から学ぶべきこと
もう、周りのすごい人たちと自分を比べて落ち込む必要はありません。
競合の存在は、「あの人とは違う、私らしさって何だろう?」と自分自身を深く見つめるための最高の「鏡」にすぎないのですから。
競合を観察することで:
- 市場にどんなニーズがあるのかがわかる
- どんなアプローチが一般的なのかがわかる
- 自分だけの切り口が見つけやすくなる
- お客さんがどんな情報を求めているのかがわかる
このような貴重な情報を得ることができるんです。
あなただけのポジションの見つけ方
あなたのサービスは、一体、**「誰」**のためのものですか?
そして、あなたは、どんなキャラクターで、どんなスタイルで、お客さんと向き合いますか?
まとめ
今日お伝えしたかった重要なポイントをまとめます:
- 「戦う」から「棲み分ける」発想への転換 競合と正面から戦うのではなく、自分だけの市場を作り出すことが重要です。
- ライバルが多い=チャンスが大きい 競合の存在は、市場があることの証明。ピンチではなくチャンスと捉えましょう。
- 「何を」ではなく「誰に」「どのように」で差別化 商品やサービス自体よりも、ターゲットと伝え方で差別化を図りましょう。
- 徹底的なターゲット絞り込み 八方美人になるより、特定の一人に響くメッセージを作りましょう。
- あなたらしい伝え方の確立 あなたの人柄、経験、価値観を活かしたキャラクター設定が最強の武器です。
- 競合は「敵」ではなく「鏡」 競合から学び、自分らしさを見つけるために活用しましょう。
「ライバルが多すぎて無理」そう感じた時こそチャンスです。それは、あなたが「本当の自分」を見つけ、自分だけのリングを創り出すためのスタートの合図です。
「何を」で戦う消耗戦から卒業し、「誰に」「どのように」でお客さんから選ばれる新しいステージへ、あなたも一歩踏み出してみませんか?
その先には、競争とは無縁の穏やかで、豊かなビジネスライフが待っていますよ。
ポジショニングで一番やってはいけないのは「八方美人」になることです。すべての人に好かれようとすると、結局、誰にも深くは愛されない。
「私は、こういう人を助けたい!」って勇気を持って旗を立てること。その旗を目印に、あなたのことをずっと探していた理想のお客さんが自然と集まってくるんです。
応援しています!