赤字貯金と社長借入金の関係って?

Last updated on 2023年9月26日 By 杉田健吾

僕のレクチャーで何回か「バーチャルな赤字」つまり赤字貯金について解説してきましたが、なんとなくイメージが湧いてきたでしょうか?売上があまりない創業時に赤字貯金をしておけば、売上が上がった時に大きな節税になります。そして、法人なら赤字を最大10年繰り越せますし、個人より経費を増やせるので有利ですよという話をしてきました。

でも赤字貯金ってまだまだ世間には知られていないんですよね。その証拠に赤字貯金が悪だと勘違いしている人もいるくらいです。そこで今回は、赤字貯金や貸借対照表に載っている短期借入金(社長借入金)のことについてお話しします。

今回の内容は

赤字貯金と社長借入金についての勘違い
社長借入金は精算したほうが良いと怒られた
怒った大先輩は社長借入金を正しく理解できていなかった

社長借入金が赤字貯金なら問題なし
赤字貯金の内容はお金が出ていかない経費
賢く経費を作って賢く赤字貯金を作り出す
短期借入金はすでに経費計上された後の赤字貯金
売上が上がったらいつでも返してもらえる無税のお金が赤字貯金

まずは実践をして赤字貯金を理解しましょう
赤字貯金は周りに理解されなくても仕方がない
最初は理解できなくても、理解する努力が実を結ぶ
まずは実践することが大事

赤字貯金いつやるの?いまでしょ!

赤字貯金と社長借入金についての勘違い

いきなりですが、あなたは赤字貯金と社長借入金の関係って理解してますか?これ、先日僕のクライアントのMさんから質問があったので紹介します。

社長借入金は精算したほうが良いと怒られた

Mさんは、ある起業家の大先輩に自社の決算書を見せたらしいんです。そうしたら、めっちゃ叱られたとのこと。その理由が「あなた!このBS(貸借対照表のことね)の負債の部に記載されてる短期借入金(社長借入金のこと)って何?」といきなり聞かれたとのこと。

「えっ?私が自分の会社に立替払いした経費等で、まだ精算していないものの残りです。」って言ったら、この起業家の大先輩に「あんたはバカか!なんで、そんなもったいないことするの?社長が立替払いした経費をいつまでも精算しないで、ずっとBS(貸借対照表ね)に残しておくなんてバカがすることよ!」って言われたみたいです。そして、「それ(社長借入金のこと)をさっさと精算してしまえば、経費が増えるんだから税金払う必要なかったでしょ!」って思いっきり叱られたとのことです。

怒った大先輩は社長借入金を正しく理解できていなかった

僕はこの話を聞いて、あれ?このMさんの大先輩って社長借入金の意味がわかってないんじゃない?って思ったんです。あら〜この大先輩、ひとり社長の会計テクニックがわかっておらんな〜って。いや、そもそも複式簿記のことが理解できてないんだなあ〜って。

でもMさんは、信頼する大先輩の言うことだからすぐに信じてしまって、自分の理解が間違っていると思ったらしく、慌てて僕のところに確認の質問に来られたとのことでした。

これ、あなたはなんの話をしてるかわかりますか?たぶん、このブログを読んでる方の半分以上は、今回の内容は何を言ってるのか?わからないだろうなあ〜って思いながら今書いています。

社長借入金が赤字貯金なら問題なし

実は僕が勧めている短期借入金(社長借入金)って、お金は会社からまだ返済してもらってませんが、だからと言って会社の経費になっていないと言うわけではないんです。これが僕が起業初期の時に勧めている、いわゆる赤字貯金ってやつです。僕のレクチャーに何度も登場している「バーチャルな赤字」つまり赤字を貯金しておくってやつです。(赤字貯金っていうのは僕が勝手につけた名前です。)

赤字貯金の内容はお金が出ていかない経費

そして、赤字貯金の内容はというと、そのほとんどが実際にはお金の出ていかない経費ということ。会社の帳面上は赤字になっているけど、お金自体は自分の会社から出て行ったわけではないというすごい代物なんですね。簡単にいうと、売上はまだそんなにない時期なので

社長が立て替えたことになってる(ここ大事ですね〜)経費の方が多い状態ってことです。

賢く経費を作って賢く赤字貯金を作り出す

会社の帳面上は赤字になっているのですが、その多い経費の中身の実態は?というと例えばこういう支出です。

  • 自分や親族への給料とか
  • 出張旅費の差額とか
  • 自分や家族に支払う経費だったり
  • 自己投資のために学びに行くお金だったり
  • 今までは個人で支払っていた自宅の家賃を社宅にしたものだったり

つまり、個人事業のままだと経費にできなかったものがほとんどです。それを法人という便利な器を活用して賢く経費を作り出して赤字にしてるもの、つまり赤字貯金を賢く作り出したものなんですね。

短期借入金はすでに経費計上された後の赤字貯金

だから短期借入金(社長借入金)としてBS(貸借対照表)の負債の部に記載されて、精算(会社から返済)はまだされてないのですが、精算されていないからと言って会社の経費になっていない訳ではなく、すでに上手に経費になっているものなんです。しかも、今は売上がそんなに上がってないけど2期目、3期目と売上が大きく上がってきた時にめっちゃ節税になるバーチャルな赤字です。

売上が上がったらいつでも返してもらえる無税のお金が赤字貯金

しかも僕がわざわざ赤字貯金という名前にしていることからもわかる通り、自分の会社に対して社長が貯金してることと同じです(ここ意味わかってもらえるかな〜)。だから売上が上がって会社にお金が入るようになってきたら、その会社のお金をいつでも好きな時に、好きな金額だけ、社長が好きなように使っても良いんです。なんならあなたが狙ってるあの若いイケメンの彼へのプレゼントに堂々と使ってもいいよ〜という、あ〜なんて便利な赤字貯金!って思える代物なんですね。

まずは実践をして赤字貯金を理解しましょう

ここまで赤字貯金について話してきましたが、こんなことを言う人って、たぶんほとんどいないんですよね。ましてや真面目な税理士さんは絶対に言ってくれない。というかそんな発想すらない。

赤字貯金は周りに理解されなくても仕方がない

だから、僕みたいにひとり社長のひとり経営者の気持ちが理解できる人(だって僕自身がひとり社長だから)、しかもちょっと不真面目でズボラな会計を好む変わり者でないと赤字貯金なんてやらないよな〜って思います。だからMさんの大先輩が、赤字貯金の意味を理解できていないのは仕方がないのかなとも思います。

最初は理解できなくても、理解する努力が実を結ぶ

ただね。このMさんの素晴らしかったところは、大先輩に指摘されて、叱られて、いったんは自信がなくなって不安になってしまったけど、ただ違和感はあったので、その違和感をそのままにせず僕に再度ちゃんと確認したことですね。そして、もう一度この赤字貯金の意味を、なぜそのような会計処理をしてるのか?その理由を違和感が解消するまでちゃんと自分で理解しようとしたことですね。

その結果、このMさんの会計力、会社の数字の理解力、そしてこのちょっと不真面目で、ちょっとズボラで、でもちょっといい意味でちょうどいい加減な数字遊びのテクニック。そして、それを賢く活用した節税の仕組み等々。僕がこのレクチャーを通じてあなたにお伝えし続けている、自分の手元にお金を残す仕組みづくり。つまり「あなたの自由を手に入れるためのひとり法人の攻めと守りをリンクさせる経営の仕組みづくり!」についての理解がまた一歩深まったという訳ですね。う〜ん、Mさん素晴らしい!

まずは実践することが大事

ということで、あなたは赤字貯金と社長借入金の関係がちゃんと理解できたでしょうか?まあ、これは複式簿記の仕組みをちゃんと理解してないとちょっと難しいかもしれないので、今はわからなくても大丈夫です。それでも、僕のレクチャーを根気よく読んでいただいていたら、いつかはちゃんと理解できるようになりますからね。

まあ、これも起業と一緒でまずはやってみること、自分の肌で感じてみること、それが大事ですね。実際にやってみると一歩理解が深まる。そして理解が深まると、また新たな疑問が生じる。で、またやってみる。チャレンジしてみる。実際に肌で感じてみる。そうすると、また一歩理解が深まる。

その繰り返しを続けているうちに、ある日ふと振り返った時に、俺って私っていつの間にこんなに会社の数字に強くなったんだっけ?えっ?あなた、赤字貯金って知らないの?えっ?まだやってないの?あららもったいない。って普通の肌感覚で言ってるあなたに出会えるというわけですね。

赤字貯金いつやるの?いまでしょ!

今回は、赤字貯金や社長借入金についてお話ししてきました。社長借入金がお金が出ていく赤字ではなくて、バーチャルな赤字、つまり赤字貯金なら精算せずに貯めていても問題ありません。そして、赤字貯金は個人事業では経費にできず自腹を切っていたものも法人の経費にすることで、賢く作り出すこともできます。この赤字貯金は、売上が上がって利益が出た時に相殺すれば、大きな節税効果がある優れモノです。

また、赤字貯金は帳簿上はお金が不足しているので、足りない分は社長から借りていることになります。だから売上が上がって会社にお金が増えてきたら、いつでも返してもらえるんですね。しかも貸していたお金を返してもらっただけなので、そのお金を受け取るときはもちろん無税です。なんとも便利な赤字貯金ですね。

今回のお話は、あまり言ってくれる人がいないと思います。なので、最初は理解できないかもしれません。でも実践を繰り返していくうちにきっとあなたの理解が深まって、いつの間にか当たり前になっています。そのため、早く実践してみましょう。ということで、あなたはバーチャルな赤字、いわゆる赤字貯金をいつからやりはじめますか?それではまた。