売上2000万円超えが最も危険?1000万円儲けた頃が最も危険かも?

Last updated on 2023年12月18日 By 杉田健吾

「1,000万円儲けた」と聞くと、手元にたくさんのお金があるように感じませんか?思うままにお金を使っても貯金もできちゃいそう…なんてイメージがある方もいらっしゃるかもしれません。しかし、この「1,000万円儲けた」というゾーンが一番危険なんです。今回は1,000万円儲けた人が陥る税金地獄の話をします。儲けがでているのに何故かお金がない、という人はもしかすると税金地獄にはまっているのかもしれませんよ。

今回の内容は

税金が次から次へやってくる恐ろしさ、感じていませんか?
儲けの半分以上が税金に持っていかれる!?
消費税を納めると6割以上がなくなってしまう

1,000万円儲けてもお金はまったく手元に残らないって本当?

1,000万円儲けてもお金が残らないのが現実
1,000万円儲けたらお金持ちは幻想

利益を出すことも大事だが税金対策を怠らないことが最も大切

税金が次から次へやってくる恐ろしさ、感じていませんか?

僕のところに相談に来られる方からこのような相談をよくいただきます。

税金って後から後から、そして次から次から払えって来るので、とても不安で怖いです。

確かに税金って後から後から、そして次から次から払ってね〜ってやって来るイメージがありますよね。これは税金の特徴ですね。では、実際にどれくらいの金額の税金が、次から次へとやってくるのか考えてみましょうか。

儲けの半分以上が税金に持っていかれる!?

例えばあなたが個人事業として、1,000万円儲けたとしましょう。ここでいう「儲け」というのは、売上ではなく「利益(課税所得)」と考えてくださいね。

あなたの納める税金はざっくり言うとこうなります。

所得税      176万円復興特別所得税   4万円住民税      100万円個人事業税      35万円予定納税        116万円年金+国保       110万円合計          541万円

なんと!541万円です。

所得税の予定納税116万円は、税金の前払いなので来年支払う税金から控除できます。しかし、それでも先に払わないといけないことには変わりはないので、お金は用意しておかないといけませんよね。

消費税を納めると6割以上がなくなってしまう

これに消費税も含めるとすると、100万円が加わります。合計額がなんと!641万円になります。どうでしょうか?ちょっとビビりませんか?儲けの半分どころか6割以上持っていかれる計算になるんです。な、な、な、6割以上!?なんじゃこりゃですよね。

そして、2023年10月から新たにインボイス制度が始まりました。インボイス制度によって、これまで消費税を納めなくてよかった免税業者の方も、消費税を納めなくてはいけなくなる方が増えました。インボイスの影響で税金に苦しむ方がさらに増えると思われます。

1,000万円儲けてもお金はまったく手元に残らないって本当?

冒頭でもお話した通り、1,000万円利益がでたとすると、お金がいっぱい手元に残るような気がしますよね。でも実際には6割以上が税金に持っていかれてしまうのにもかかわらず、「1,000万円が自由に使える!」と勘違いしてしまう方がとても多いんです。

1,000万円儲けてもお金が残らないのが現実

税金で6割以上が持っていかれるという現実を知らずに「やった〜1,000万円儲かったぜ〜」と、この1,000万円で高級車を買ったり、高級腕時計買ったり、海外旅行で豪遊したり、高級バックを買いあさったり、とバンバン買い物して使ってしまったとしたらどうなるでしょうか。

もう分かりますね。「そんなお金残ってね〜し」ですよね。でもね、そうなんですよ、そんなお金残っていないのが普通なんです。だって1,000万円も利益が出ていたら、普通に生活していたとしても、月に50万円ぐらいは使ってしまう方がほとんどでしょう。つまり、普通に生活していても年間600万円のお金は消えていくことになります。その結果、400万円しかお金残っていないにもかかわらず、621万円払えと言われても「払えるわけないじゃん」となるわけですよ。

実際に利益が1,000万円でている個人事業主でこんな方がいました。クレジットカードはほとんどリボ払い、それに加え、税金を払うお金が残っていないので延納申請した上で、お金を消費者金融からキャッシングして支払う…。こんな状況では「稼いではお金が消え、稼いではお金が消え」のループから抜け出せませんね。

1,000万円儲けたらお金持ちは幻想

僕の感覚だと月に80万〜100万円以上稼げるようになってくると、「お金が全然残っていない」という危険領域に入ってきてしまう人が多いイメージです。つまり、まあまあ稼げているので、だんだんと気持ちに余裕が出て来て使うお金もだんだんと増えてきてしまうんです。買い物の単価もどんどん上がってくるので、稼ぎの半分以上は使ってしまうんでしょうね。

そうなると何も準備や対策をしていなかったら、あの税金地獄が、あの、「な、な、な、6割」の恐怖がやってくるということですね。なので、やっぱり準備と対策を早めに考えてくださいね。

利益を出すことも大事だが税金対策を怠らないことが最も大切

今回のレクチャーでは「1,000万円儲けた人が陥る何故か手元にお金が残っていない現象」についてお話しました。心当たりのある方も多かったのではないでしょうか。今回のポイントは次の3つです。

・税金は後払いなので、納税資金を残しておかないといけない

・1,000万円の利益に対して6割の税金が持っていかれる

・月に80~100万円以上稼げるようになる頃が一番危険

1,000万円以上稼げることはとてもすごいことです。「次は2,000万円稼ぐぞ!」と、次のステップに行く前に税金対策を始めませんか?次から次へとやってくる税金に立ち向かう準備と対策を行わないと、いくら稼いだとしても手元にはほどんどお金が残りません。どんな対策や準備をしたらいいのか分からないという方はぜひ僕の他のレクチャーも読んでみてくださいね。