サラリーマンが会社を作ったら、なんとこうなった?

Last updated on 2023年11月8日 By 杉田健吾

前回のレクチャーでは、早期退職制度を活用してサラリーマンを卒業し、その後退職前と同じ会社の仕事をしながら、ひとり社長になったSさんのお話をしました。このレクチャーを読んでどう思いましたか?自分が勤めている会社はこんな交渉には応じてくれないなんて諦めていませんか?しかし、会社にもメリットがあることなので交渉の価値はあると思います。交渉するだけのメリットはあると思いますよ。そこで今回も、会社を作って外部委託として働くとどうなるかについてお話ししていきます。

今回の内容は

サラリーマンって意外と税金等を払っている
年収800万円の税金等の金額っていくら
年収800万円だと約40%も税金等で払わされる

外部委託になると手取りはどう変わる?
いろいろ経費にして利益を圧縮できる
税金と社会保険料が激減

サラリーマンも会社を作れば節税できる

サラリーマンって意外と税金等を払っている

同じ仕事をしながら正社員じゃなく、外部委託としてひとり社長で働く方法って僕はなかなかいい方法だよな〜って思っています。

年収800万円の税金等の金額っていくら

ところでこのSさんは、退職前の給料が年収800万円ぐらいでした。ちなみに、年収800万円ぐらいのサラリーマンって、税金をいくらぐらい払っていると思いますか?実はね、所得税+住民税で100万円、社会保険料で110万円(自己負担のみ)(社保は会社も同額払ってくれてます)くらいです。たぶん冷静に知るとちょっとびっくりするでしょうが、なんと合計で210万円も払っているんですね。さらに、勤め先の会社が社会保険を同額の110万円も支払ってくれているんです。

年収800万円だと約40%も税金等で払わされる

つまり、あなたひとりの給料に対して税金と社会保険で、なんとあなた個人と会社で320万円も支払っているんです。年収800万円に対して320万円って、なんと40%も払っているんですよ。もうね、年収800万円に対して40%も持っていくって、どこのぼったくりのフランチャイズ契約なのって思いませんか。正直、この国の税の仕組みを知れば知るほどもう意味わからんわ〜ってなります。

外部委託になると手取りはどう変わる?

これが前回のSさんは、以前の会社を早期退職して自分の法人を作って、その法人で今までの仕事を外部委託として請け負うという形に変えたんですね。これは近年よくある企業内独立みたいなものなのですが、そうすると何が起こったと思いますか?業務委託報酬が年間1200万円(年収の1.5倍)に上がりました。さらに、この1200万円が法人の売上になるので、そこからひとり社長のメリットを存分に活用できます。

いろいろ経費にして利益を圧縮できる

すると、自分と家族に給料を出してこの売上を分散し(これ無税です)、出張旅費規程を導入して無税のお金を作りだし(これも無税です)、自宅を社宅にして家賃を経費化し(これは今まで個人で払っていたもの)、今まで通っていたスポーツジムも福利厚生費として会社に負担してもらって(これも今まで個人で払っていたもの)、年2回は社員(家族)で慰安旅行に行って(これも今までは自腹でした、、、)人と会うことはそのほとんどが交際費や会議費として経費化して、家のパソコンや数々の備品も会社に負担してもらって、などなど。

税金と社会保険料が激減

あの手この手で経費を積み上げて行ったら法人はなんと赤字になって、税金と社会保険料を合わせて、なんとその支払額は50万円ほどになったんです。その差「320万円ー50万円=270万円」。う〜ん。やっぱりこの国の税の仕組みを知れば知るほど意味わからんですよね。ということで、やはり知るって大事だな〜。そして税金こそ自分でコントロールできる立場に早くなった方がいいよなあ〜ってつくづく思いましたね。

サラリーマンも会社を作れば節税できる

今回は、会社を作って外部委託として働くとどうなるかについてお話ししてきました。Sさんの場合、サラリーマンのときに貰っていた年収は800万円でした。そしてその時に払っていた税金や社会保険料を合わせると210万円です。会社が払っている110万円の社会保険料も合わせると320万円。年収800万円に対して約40%も税金等で取られていたことになります。

それが外部委託になったことで報酬は1.5倍の1200万円になりました。しかもひとり社長のメリットをフル活用して節税したところ、税金と社会保険料は合わせて50万円まで削減できました。つまり報酬が400万円も増えたのに、税金が270万円も減っちゃったわけです。

サラリーマンの時は、年収から税金等の金額を引くと手取りは「800万円ー210万円=590万円」でした。それが、ひとり社長になることで、1200万円ー50万円=1150万円となり、約2倍の手取り(正確にはここから法人独自の経費を積み上げていくのですが…)になる計算です。これだけ差が出るなら、会社を作って外部委託として働くのも悪くないと思いませんか?