なぜ法人は優遇されてるのか?

Last updated on 2023年12月29日 By 杉田健吾

個人と法人のお金の流れを意識したことはありますか?本来は法人も個人も「売上−経費=利益(もうけ)」という考え方は同じです。何が違うかというと、この経費の中に法人独自の経費というか個人だと経費にならなかった数々の支出がかなり経費にできるということ。つまり個人事業だと経費にならなかったような生活の大部分の支出を、税金を払う前に法人の経費として支払えるようになるということでしたよね。

この違いが分かりますか?この違いによって法人は税金面でかなり優遇されているんです。でもなぜ法人の方が税金面で優遇されているか分かりますか?それは、その方が国にとっても都合が良いからです。そこで今回は、法人のほうが税金面で優遇されている理由について解説していきます。

今回の内容は

個人より法人の方が税金を優遇されている
個人と法人のお金の流れの違い
お金の流れを見れば法人が優遇されている理由が分かる

会社の方が税金で優遇されている理由
会社がお金を使うと税収が増えるから
税収を増やすのは国と法人の共同作業

国との共同作業で景気をよくしよう

個人より法人の方が税金を優遇されている

ところで会社(法人)を持つとビジネスのお金の流れを変えられるっていう話は、以前からなんども書いているのですが、もうご理解いただいてますか?

個人と法人のお金の流れの違い

もう一度解説すると、サラリーマンや個人事業主のお金の流れはこのようになっています。

 1、稼ぐ→2、税金を払う→3、お金を使う

これに比べて会社(法人)を所有する人のお金の流れはこのようになっています。

1、稼ぐ→2、お金を使う→3、税金を払う

つまり、自分の生活の大部分の支出を税金を払う前に先に経費として使えるようになるということでしたね。ここのところはもう大丈夫ですかね?

お金の流れを見れば法人が優遇されている理由が分かる

お金の流れは重要なので、もう一度しつこく書きますね。つまり、サラリーマンや個人事業主のお金の流れは、ビジネスで稼いだお金に対して先に税金を払ってから、その残ったお金で個人的なものを買うという流れですね。実際には税金は後から払わされますが、先に税金として持っていかれる額を決められるという感じです。

しかし、会社(法人)を所有する人のお金の流れは、稼いだお金から先に自分の使いたいものにお金を使って(もちろん経費としてお金を使って)残ったお金に対して税金がかけられるということなんですね。だから結果的に税金がものすごく優遇されることになるね〜という話でしたね。

会社の方が税金で優遇されている理由

なんで会社のほうが税金が優遇されるなんてことになっているのでしょうか。

会社がお金を使うと税収が増えるから

これね、なんでかというと国は起業家にお金をいっぱい使って欲しいからなんですね。だって起業家がビジネスを立ち上げてお金を使えば使うほど世の中にお金が回りますからね。世の中にお金が回れば回るほど景気が刺激され、その結果として国の税収が増えるってことですからね。

これは国が支給する助成金や給付金の額の違いを見ても一目瞭然ですよね。〇〇給付金なんか個人事業主は100万円ですが、法人には200万円ですからね。なんと2倍ですからね。つまり、法人さんよ〜200万円渡すからしっかり使って世の中の景気を刺激してくれよ〜っていうことですからね。

税収を増やすのは国と法人の共同作業

だから法人って個人よりも経費の範囲が圧倒的に広くなっているんですね。だってどんどんビジネスでお金使って欲しいから。結果的にその方が国も税金がたくさん入ってくるから。つまり、これはいわば国と法人を所有する人の共同作業ということですね。だったらやっぱりひとりでビジネスしてるあなたも、そろそろ利用しない手はないんじゃないの?って話ですね。

ということで法人はなぜ個人より優遇されているのか?それが「法人さんよ〜あなたには特別にいろいろと経費の枠を用意するから、じゃんじゃんお金使って世の中のお金を回して景気をよくしてくださいよ〜」という共同作業があるから!でした。あなたもそろそろ考えてみてはいかがですか?

国との共同作業で景気をよくしよう

今回は、法人のほうが税金面で優遇されている理由について解説してきました。個人も法人も売上から経費を引いて利益を出すのは同じです。しかし、法人の方が経費になる範囲が広いので、個人では経費にできなかった支出まで経費にできます。法人では生活費の大部分を経費にして、最後に残った利益に対してだけ税金がかかるので、個人よりも大幅に節税できるのです。

このようにお金の流れを見てみると、個人に比べて法人が税金面で優遇されているのは明らかですね。税率が同じ場合でも法人の方が有利なのに、個人の場合は稼げば稼ぐほど税率が上がるというおまけつきです。

ではなぜ法人の方が税金面で優遇されているのかというと、その方が税収が上がると期待されているからです。法人がどんどん経費を使ってくれれば、その分景気が良くなってお金がまわります。その結果儲かる会社や個人が増えて税収が増えるってことですね。いわば、国と法人の共同作業で景気をよくしようってことです。こんな優遇措置があるんだから、あなたもそろそろ法人化を検討してみてはいかがですか。