「高い」と思われるのが怖い…そんな一人社長のための【価格設定のコツ】3つのルール
Last updated on 2025年10月21日 By 杉田健吾
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こんにちは、毎朝メルマガ1通で年収1000万円を稼ぐ専門家の杉田健吾です。
デジタル商品を作り上げた1人社長の方から、よくこんな相談を受けます。
いざ販売しようとすると、価格設定で悩んでしまって前に進めなくなってしまった、と。
「この内容で、本当にお金をいただいていいんだろうか…」
「一体、いくらにすれば、お客さんは買ってくれるんだろう?」
「安すぎると自分がしんどくなるし、、、」
「でも、高すぎると『何様だ!』って思われそうで、誰も買ってくれないかも、、、」
そう、「価格設定」は僕たち1人社長にとって永遠のテーマであり、最大の悩みどころです。
僕も起業したての頃、1時間の個別コンサルをたった5,000円で提供していた時期がありました。自分の価値に全く自信がなかったからです。でも、その働き方では、当然ながら全く稼げませんでした。
この記事を読むことで、価格への恐怖を乗り越え、自分の価値に見合った価格を設定するための具体的な3つのルールが理解できます。

今回の内容は
ほとんどの人がハマる「価格設定」の間違い
間違い1:周りをキョロキョロ「競合比較」で決める
間違い2:自分の時間で計算する「時給換算」
失敗しない価格設定、3つのルール
ルール1:出発点は「お客さんの未来」
ルール2:価格は「覚悟」の現れである
価格設定は覚悟の表明
まとめ
ほとんどの人がハマる「価格設定」の間違い
価格設定で失敗しないルールをお伝えする前に、まず多くの1人社長が陥りがちな価格設定の間違いについてお話しさせてください。
間違い1:周りをキョロキョロ「競合比較」で決める
一番やりがちなのがこれです。
「あの人が1万円で売ってるから、私は実績がないし8,000円くらいかな、、、」
って、ライバルと同じ土俵で価格だけで勝負しようとする。この瞬間にあなたは、利益の出ない消耗戦(価格競争)に巻き込まれることが確定します。
間違い2:自分の時間で計算する「時給換算」
次に多いのがこれ。
「このコンテンツを作るのに10時間かかったから、僕の時給を3,000円と考えて30,000円にしよう」
という考え方です。
一見すると、まともな計算に見えますが、これは「時間の切り売り」という労働集約型の発想から全く抜け出せていません。
お客さんは、あなたが何時間かけたかなんて全く興味がないんです。
失敗しない価格設定、3つのルール
では、どうすれば自信を持って価格を決めることができるのでしょうか?
僕が絶対に外さないと決めている3つのルールがあります。
ルール1:出発点は「お客さんの未来」
価格を考える時、絶対にコストや作業時間から考えてはいけません。
僕たちが見るべきは、ただ一つ。
「その商品を手に入れたお客さんが、どんな未来(結果)を手に入れることができるのか?」
ということです。
価値の逆算思考
例えば、あなたのデジタル商品が「今の仕事を続けながら、ほったらかしで毎月10万円を自動で稼げるようになるノウハウ」だったとします。
このノウハウを実践すれば、お客さんは1年間で120万円の新しい収入源を手にすることができます。
だとしたら、そのノウハウの価値は、少なくとも120万円以上あると言えませんか?
その価値のほんの10分の1である12万円という価格でさえ、お客さんにとってはものすごく安い投資になるんです。
実際の成功事例
僕の先輩なんて、「副業で月10万円稼ぎましょう」という講座を100万円で売っていました。一見すると「高すぎる!」って思いますよね。
でも、彼は面談の時にこう聞いたそうです。
「あなたが本気で3年後、5年後に3000万円、1億円と稼げるようになりたいなら、その未来への第一歩となるこの100万円って、本当に高いですか?」
僕の旅費規程の導入コンサルも同じでした。
「この仕組みを導入すれば、あなたは毎年100万円以上節税できるんですよ。そのための先行投資として30万円って、高いですか?」
お客さんが手に入れる最高の「未来」とあなたの商品の「価格」を天秤にかけてもらうんです。そうすればお客さんは、価格の「高い安い」ではなく、「投資」と「リターン」で判断してくれるようになります。
あなたの商品の価格は、あなたが費やした時間ではなく、お客さんが得られる価値(未来)から逆算して決める。これが絶対的な大原則です。
ルール2:価格は「覚悟」の現れである
「でも、高い値段をつけたら、お客さんに申し訳ない、、、」
真面目なあなたほど、そう思うかもしれません。でも、それは逆なんです。
安すぎる価格こそ、お客さんに対して失礼な行為なんです。
安い価格が失礼な理由
なぜなら、「安いから」「無料だから」という理由で手に入れたものを、人は本気で学ぼうとはしないからです。
結果、お客さんは行動せず、何も変化が起きない。これでは、お金をいただいた意味が全くありませんよね。
価格設定に関する気づきのエピソード
僕も起業初期に、自分の商品に自信が持てなくて、20人くらいの起業家仲間にモニターとして無料でコンサルをさせてもらったことがあります。
その時、ある女性起業家の方に「このサービス、すごくいいから、お金を払ってでも受けたいんだけど、いくらなの?」と聞かれたんです。
値段を決めていなかった僕は焦って「いや、まだ値段は考えていないんです」って言ったら、、、めちゃくちゃ叱られました。
「何言ってるの!?私がいいサービスだと思って買いたいって言ってるのに、それじゃあ買えないじゃないの!」「早く値段を決めなさいよ!」
あの時、本当に目が覚めました。
双方の覚悟が生む価値
価格を決めるということは、「私は、あなたの人生を本気で変える覚悟があります」という作り手側の決意表明なんだって。
そして、お客さんも高いお金を払うことで、「絶対に元を取るぞ!」「本気で人生を変えるんだ!」という「覚悟」が決まります。
この作り手とお客さん双方の「覚悟」が揃った時、初めてコンテンツの価値は最大限に発揮されるんです。
ルール3:「松竹梅」でお客さんに選んでもらう
最後のルールは、少しテクニック的な話ですが非常に重要です。
それは、価格の選択肢を3つ用意するということです。
選択肢設計の心理学
例えば、あなたが10万円の商品を売りたいとします。
この時、10万円の商品だけをドーンと提示すると、お客さんの頭の中は「10万円を払って買うか、買わないか」という「Yes or No」の二択になってしまいます。これだと、お客さんにとっては決断のハードルがすごく高いですよね。
でも、ここに3つの選択肢を用意すると、どうなるでしょうか?
梅プラン:5万円(基本の動画コンテンツのみ)
竹プラン:10万円(動画+個別サポート3ヶ月)
松プラン:30万円(動画+年間プレミアムサポート)
こうすると、お客さんの頭の中は「買うか、買わないか」ではなく、「さて、自分にはどのプランが合っているかな?」という「比較検討」の思考に切り替わるんです。
そして、面白いことに、多くの人は真ん中の「竹プラン」を選びます。
つまり、あなたが本当に売りたい本命商品を「竹」に設定すれば、お客さんは自分で納得して自然とそれを選んでくれる、というわけです。
これならあなたも、売り込み感がなく、ストレスなく商品を提案できますよね。
価格設定は覚悟の表明
価格設定は単なる数字決めではありません。それは、あなたのビジネスの「姿勢」と「覚悟」を世の中に表明する行為です。
あなたが本気で提供する価値を、あなた自身が安売りしては絶対にいけません。
お客さんが手に入れる素晴らしい未来を想像し、その価値にふさわしい価格を自信を持って提示してください。
その価格が、あなたと本気のお客さんとを繋ぐ最高の架け橋になるはずですから。
まとめ
今日お伝えしたかった重要なポイントをまとめます。
- 多くの人が犯しがちな価格設定の間違いは、競合比較や時給換算です。これらは消耗戦や労働集約型の発想から抜け出せない危険な考え方です。
- 価格設定の出発点は「お客さんの未来」です。コストや作業時間ではなく、お客さんが得られる価値から逆算して価格を決めることが大原則です。
- 価格は作り手とお客さん双方の「覚悟」の現れです。安すぎる価格は失礼であり、適切な価格設定こそがお客さんの本気度を引き出し、最大の価値を提供できます。
- 「松竹梅」の3つの選択肢を用意することで、お客さんの思考を「買うか買わないか」から「どれを選ぶか」に変えることができます。本命商品を真ん中に設定するのがコツです。
- 価格設定は、あなたのビジネスの姿勢と覚悟を表明する重要な行為です。自分の価値を安売りせず、お客さんの未来にふさわしい価格を自信を持って設定しましょう。
僕もコンサル料を5,000円から値上げする時はもちろんドキドキしました。でも、「怖い」というよりは、「これで売れなかったら自分の価値はそこまでだ」という自分自身への挑戦のような感覚でした。
勇気を出して値上げしたら、不思議なことにお客さんの質が劇的に変わり、感謝されることが圧倒的に増えたんです。
価格は、あなたの覚悟を試し、お客さんをフィルタリングする最高の「門番」の役割も果たしてくれるんですね。
応援しています!

