無税の状態でお金を持ってくるとは?

Last updated on 2023年6月6日 By 杉田健吾

以前のレクチャーの中で「役員報酬を賢く活用しながら、法人で経費を作り出すと、無税の状態で自分のところにお金を持ってくることができる」というお話をしましたね。この意味がよく分からないという方が何人もいらっしゃったようで、お問い合わせを何件かいただきました。

今回のレクチャーでは、無税の状態でお金を持ってくるという意味について、掘り下げてお話します。

今回の内容は

サラリーマンが使えるお金は「有税のお金」のみ
「有税のお金」ってなに?
月給30万円の人の「有税のお金」っていくら?

ひとり社長だけの特権「無税のお金」
ひとり社長の稼ぎは一旦は会社の収入になる
経費を賢く活用しよう

まとめ

サラリーマンが使えるお金は「有税のお金」のみ

通常サラリーマンの方がお金を使う場合、そのお金はどこから出ていると思いますか?サラリーマンの方のお金の流れを考えてみましょう。

「有税のお金」ってなに?

サラリーマンの方が使えるお金は、あなたが働いて稼いだお金、つまりお給料の中からだけですよね。そのお給料というのは、額面ではなく、給与所得として課税されたお金、つまり税金(所得税や住民税)や社会保険(年金や健康保険)ががっぽり引かれた後のお金ですよね。

僕は税金等ががっぽり引かれたあとのお金のことを「有税のお金」と呼んでいます。有税のお金の範囲内でしかサラリーマンの方ってお金を使うことができないんです。サラリーマンの収入は、「お給料としての収入」なので、どこまで行っても税引き後の有税のお金しか使えませんね。

月給30万円の人の「有税のお金」っていくら?

例えば、あなたの月給が30万円だったとしましょう。30万円から所得税や社会保険料などが引かれます。大体3割程度の税金等が引かれるので、手取りは21万円です。この手取りの21万円が有税のお金ってことですね。

知らない間に、あなたの稼いだお金が毎月9万円もなくなっているんです。9万円あったら美味しいご飯が何回も食べれるし、いいホテルにも泊まれますよね。これって僕からしたらとても貴重なお金なんです。できることなら大切に使いたいです。

ひとり社長だけの特権「無税のお金」

僕たちのような”ひとり社長”になるとどうなると思いますか?なんと税金を引かれた後の貴重な貴重な「有税のお金」を使うのではなくて、税金等を引かれる前のいわゆる「無税のお金」が賢く使えるようになるんです。

ひとり社長の稼ぎは一旦は会社の収入になる

ひとり社長になると、あなたが稼いだ収入ってあなたの会社の売上になりますよね。この売上ってまだ税金等が引かれる前の税金等がかかっていない無税のお金なんです。だってまだ確定申告する前だから税金かかってないですもんね。

売上として得たお金を経費として賢く使えば、月30万円のお給料なら自分の手取りは21万円だから21万円しか使えなかったけれど、30万円の売上なら税金等が引かれる前に賢く経費として使えば30万円をそのまま使える、というわけです。

経費を賢く活用しよう

賢く経費として使うというのは、経費をこのように使うということです。

・自分の給料  10万円

・出張旅費   10万円

・その他の経費 10万円

一つずつ踏み込んで説明します。毎月10万円のお給料であれば、年間120万円です。給料には給与所得控除であったり、扶養控除であったり、さまざまな控除が使えるので、年間120万円程度であれば所得税等が0円になる可能性が高いです。

出張旅費は、もらった側もあげた側も税金のかからないお得な経費です。出張旅費については、たくさんのレクチャーがありますので、気になる方は他のレクチャーも読んでみてください。

その他の経費は言うまでもなく、法人の事業活動に必要な経費ですよね。

こうすることで無税の状態で自分のところにお金を持って来たのと同じですよね。どうでしょうか?無税のお金について理解いただけたでしょうか?

まとめ

今回のレクチャーでは、無税の状態でお金を持ってくるということについて詳しく解説しました。今回のポイントは次の3つです。

・サラリーマンはどこまでいっても有税のお金しか手にすることができない

・ひとり社長は工夫することで税金のかかる前のお金を手にすることができる

・無税のお金は、役員報酬や出張旅費で簡単に作り出すことができる

無税のお金についてしっかり理解して、賢く手元にお金を移動させましょうね。