年収600万円のサラリーマンの手取りっていくら?生涯で1億円も税金を払わされる実態を解説!

Last updated on 2022年12月16日 By 杉田健吾

あなたはご自分がいくら税金を支払っているか知っていますか?どのような仕組みであなたの給料から税金が天引きされているか知っていますか?以前のブログで「日本では自分が支払っている税金について、しっかり把握しているサラリーマンってごく少数ですよ」ということをお話しました。

この記事では、元国税で現在はひとり起業家(ひとり社長)専門のお金と税のコンサルタントである僕が、給料から天引きされる税金等について、深堀りしてお話していきます。

賢く節税をしたいひとり起業家は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

 

今回の内容は

サラリーマンはいくら税金を支払っているかを知らない理由
理由①:誰も仕組みを教えてくれないから
理由②:知ったところでどうしようもないから

年収600万円のサラリーマンの税金はいくら?
所得税と住民税は36万円
年収に対する税金は決して高くない

年収600万円のサラリーマンの社会保険料っていくら?

社会保険料の負担額はエグい!
社会保険料は「労使折半」
本来であれば会社負担の社会保険料を給料に上乗せしてもらえた!?

年収600万円のサラリーマンの手取りは474.5万円
手元にお金はほとんど残らない
給料の3割以上は税金と社会保険料で持っていかれている

まとめ

サラリーマンはいくら税金を支払っているかを知らない理由

驚くことに、日本のサラリーマンの多くは「いくら税金を支払っているか」を知りません。「驚くことに」と言いましたが、そこまで驚くことではなく、「当然」なのかもしれませんね。僕自身も、税にかかわる仕事についている今だからこそ、税金の仕組みについて理解していますが、サラリーマン時代は、給料明細の支給額(手取り)の欄しか気にしていませんでした。

「なぜサラリーマンはいくら税金を支払っているか知らないのか」の理由を2つ紹介します。

 

理由①:誰も仕組みを教えてくれないから

あなたの給料から天引きされている税金や社会保険料について、会社から何か仕組みを教えてもらいましたか?ほとんどの方は「NO」と答えると思います。会社は丁寧に「こういう仕組みであなたの給料から税金と社会保険料を天引きしますよ」なんて教えてくれません。だから「よく分からないけれど、たくさん引かれている」という状態になるんです。

 

理由②:知ったところでどうしようもないから

「税金を深く知ったところで、安くなるわけじゃないから気にしない」という方もいるのではないでしょうか。僕自身もサラリーマン時代、給料明細を見ながら「たくさん引かれてるなあ〜」といつも思っていましたが、天引きされている税金や社会保険料は自分がコントロールできるものではないので、ずっと見てみないフリをしていました。それ以上あまり深く追求しても嫌な気分になるだけ、知れば知るほど面白くなくなるし、不愉快になるだけなので、ずっと見てみないふりをしていました。

知ってもどうしようもないことを、あえて知ろうとはしませんよね。

年収600万円のサラリーマンの税金はいくら?

では、サラリーマンって一体いくらの税金を払っているのでしょうか?実際にざっと計算をしてみました。

 

・年収600万円のサラリーマン・奥さんと子ども1人が扶養

 

所得税と住民税は36万円

だいたい年間36万円ぐらいになります。内訳は次の通りです。

 

所得税12.5万円
住民税等23.5万円

 

おそらくみなさんが抱いた感想は、こんな感じじゃないでしょうか?

・ん?36万円???

・年収600万円に対して36万円???

・あれ?そんなもん?

・えっ?たったの6%?

・えっ?たったそれだけ?

・じゃあ税金ってそんなに高くないじゃん

 

年収に対する税金は決して高くない

あなたが抱いた感想は正解です。所得税と住民税を見ると、日本のサラリーマンの年収に対する税金って、決して高くない……いや、これだけなら低いぐらいですね。じゃあなんで俺の給料、私の給料の手取りってなかなか増えないの?って思いますよね。

 

年収600万円のサラリーマンの社会保険料っていくら?

サラリーマンの給料から天引きされているものって、所得税・住民税のほかにも「社会保険料」というものがありましたよね。税金は決して高くないのに手取りが増えない理由は、社会保険料に秘密があるんです。

 

社会保険料の負担額はエグい!

あなたの給料明細を見てみると「厚生年金」「健康保険」「介護保険(40歳以上の方のみ)」という欄があると思います。実はこの「社会保険料」ってやつがくせ者なんですね。

年収600万円だと社会保険料をいくら払ってると思いますか?なんと年間89.5万円です!毎月7.5万円も社会保険料を払っているんです。

 

社会保険料は「労使折半」

社会保険料には、実はまだ秘密があるんです。実はまだ隠されてることがあるんです。

 

あなたの給料から天引きされている社会保険料の89.5万円って、実はまだ半分なんです!あとの半分、つまり同額の89.5万円はあなたがお勤めする会社が払ってくれているんですよ。これを「労使折半(ろうしせっぱん)」といいます。知っていました?

これ会社の社長なら絶対知ってる事実。しかしサラリーマンのほとんどが知らない事実なんですね。だから社会保険料ってあなたの年収600万円に対して、なんと全部で179万円も払っているんですよ。率にすると29.8%ですよ!高い!

 

本来であれば会社負担の社会保険料を給料に上乗せしてもらえた!?

これだけで納得したらダメですよ。高〜い社会保険料の半分を会社が払ってくれてるという事実は、確かにあなたが払わなくていいのでありがたいことです。しかし、もう一つ秘密があって、サラリーマンが気が付かないようになっていることがあります。

会社が払ってくれている社会保険料の半分の89.5万円は、会社が支払わなくてよければあなたが給料に上乗せしてもらえるものなんですよ。本来はね。でもそうすると、サラリーマン本人の目に見える社会保険料の負担が、29.8%とあまりに高くなってしまいますよね。これを見えなくする形で、会社が半分負担するというようなまやかしが行われたんです。

このまやかし、社長になってみると嫌という程わかりますからね。ここまで知らない方が、サラリーマンの方は幸せかもしれませんね。

 

年収600万円のサラリーマンの手取りは474.5万円

社会保険料と税金を合わせると、年間125.5万円が天引きされていることになります。つまり年収600万円とは名ばかりで、手取りは474.5万円です。

 

手元にお金はほとんど残らない

この手取りから、住宅ローンや家賃、生活費……、いろいろと引くと、あなたの手元にはお金はほとんど残っていない、貯金なんてできないという状態になるんですね。貯金をするためには、やりたいことや欲しいものを我慢して、生活をきりつめて、そんな生活になってしまうんですよね。

 

給料の3割以上は税金と社会保険料で持っていかれている

年収600万円と聞くと、そこそこにお金を持っていそうな気がしますが、実態は違います。お給料の3割以上は税金と社会保険料で持っていかれています。なので、一般的なサラリーマンの生涯年収が3億円ちょっとだとしたら……。あなたが生涯で支払う税負担ってなんと……。

ーーーーーーーーー

 1億円以上!!!

ーーーーーーーーー

 

ということになります。

 

まとめ

今回の記事では、年収600万円のサラリーマンの実質税負担額を紹介しました。

今回のポイントは、こちらの3つです。

 

・所得税や住民税の税負担は軽い

・社会保険料の年収に対する負担額は29.8%!

・一生涯で1億円以上も税金と社会保険料を払うことになる!

 

最後まで読んでくださったあなたに伝えたいことがあります。

このブログでは、税負担を軽減して手元にお金を残す方法をたくさん紹介しています。

 

他の記事も読んでくだされば、税金をコントロールする力を手に入れることができ、手元にお金が残るようになりますよ。気になる方はぜひ他の記事も覗いてみてくださいね。