そろそろ年に1回丸投げは終わりにしませんか?
Last updated on 2023年10月4日 By 杉田健吾
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前回のレクチャーでは、売上が伸びているのになぜかお金が残ってない起業家の話を書きました。心当たりがあった起業家の方もいたのではないでしょうか?
お金が残っている感がないあなた!なんでお金が残っていないの?って感じているあなた!今回のレクチャーは、そんなあなたにむけて書きます。
前回のおさらい:売上はあるのにお金が残っていない理由とは?
本題に入る前に前回のレクチャーのおさらいを軽くしておきましょう。
なんで売上があるのにお金が残っていないの?
前回のレクチャーでは、売上が結構あるにもかかわらず手元にお金残っていない起業家が意外と多いという話をしましたね。特に「頑張ってコミットしたら今月は売上200万円いけるぞ!」というレベルの方に多いんですよね。月収200万円もあれば手元にお金がいくらでも残りそうな気がしますが、なぜか残っていない…。これは非常にまずいです。
原因はなにかというと、ズバリ!売上しかみていないからです。目先の売上をあげることしか注力していない方は、残念ながらいくらお金が手元に入ってこようと、最終的には残りません。
売上じゃなくて収支に注目しよう
手元にお金が残っていない状態を打破するためにやることは「ビジネスの収支を把握すること」です。
ビジネスの収支とは簡単にいうと、売上から経費を引いたあとの残りです。売上がいくらあろうとも売上を超えるほどの経費を使っていたら、当たり前に手元にお金は残りませんよね。だから、売上をみることも大事ですが、自分がいくら使っているのかという経費部分にもしっかり目を向けることが大切です。
税理士さん頼りになっていませんか?
さて、ここからが今回のレクチャーの本題です。
売上はあるのに、お金が残っていないあなた。そろそろ「年に1回税理士さんに丸投げ」は終わりにしませんか?
年に1回、レシートの束をどさっとだしていませんか?
決算前になって「そろそろ税理士さんと連絡をとるか〜」と重い腰をあげて、領収書やレシートの束をどさっと提出していませんか?毎月コンスタントに税理士さんとやりとりをしている方はいいのですが、事業を始めたばっかりの起業家に多いのが「年に1回だけ」税理士さんとやりとりをするパターンです。
あなたは当てはまりませんか?
・毎月の領収書やレシートはとりあえず袋かなにかにいれておいて、「今月は何件売るぞ~!」と売上だけにコミットしている方。
・売上管理も頭の中で名目上の数字だけを追いかけている方
社長がたとえそうであったとしても、経理にしっかりした奥さんや旦那さんがいて、家計簿の管理と同じように会社のお金の管理もしてくれて、社長はただ稼いでくればいい!みたいな幸せな家庭であればいいのですが、「お金の管理は誰がするの?月々のお金の流れは誰がチェックしているの?」という状態の方は、油断していると痛い目をみることになります。
経営の守りの部分にもコミットしよう
「やばい!当てはまっている!」という方は、そろそろ本気で「経営の守り」について学びましょう。
「経営の守り」と聞くと難しいように聞こえるかもしれませんが、そんなに難しいことはしなくてもいいんです。究極を言えば、毎月毎月いくら入ってきていくら出て行くのか、そして最終的にどうなりそうなのか、ということを社長は押さえておけばOKです。
例えば、こんな感じのことを押さえられているかチェックしてみましょう。
・前回のレクチャーでも書いたように、売上を把握している起業家の方は多いです。しかし、その売上は即日入金される売上なのか、それとも分割払いで入金される売上なのか、まで把握できていますか?
・毎月どれくらいのお金を使っているのかを把握するためにレシートや領収書を集計していますか?
・売上から経費を引いたら、どれくらいのお金が手元に残るか分かっていますか?
自分でやる暇がないなら誰かにやってもらえばいいんです。そのためにせっかく税理士さんに毎月顧問料払っているんでしょ?税理士さんはあなたから渡された資料をもとに決算書を作っていますので、あなたから「今月の収支はどんな感じですか?」と聞かれたらすぐに教えてくれますよ。
ただし、最低限ビジネスのお金ってどうやって流れているのかという基本的なことがわかっていないとすぐには理解できません。なので、経営者の方は最低限次の2つのポイントだけはおさえておきましょうね。
・毎月毎月いくら入ってきていくら出て行くのか
・最終的にどうなりそうなのか?
これが理解できる程度のお金の流れの知識を学んでおきたいですね。
毎月のお金の流れを把握することがなによりも重要
今回のレクチャーでは、売上があるのになぜかお金が残っていない人がやるべきことを具体的に紹介しました。今回のポイントは次の3つです。
・年に1回だけ税理士さんとやりとりしている方は収支の把握ができていない
・収支の把握ができていないとあなたのビジネスを守ることができない
・最低限「毎月いくら入って、いくらでていくのか」「最終的にどれくらいお金が残りそうなのか」は理解できるようにしておこう
最終的にどうなりそうなのかが読めるようになることが、経営ではすごく大事なことですからね。まずは、ほったらかしにしている領収書やレシートの束を読み解くことから始めてみましょう。もちろん時間がない人は税理士さんにお願いしてOKです。ただし、お願いして終わりではなく、収支がどうなっているのかきちんと結果まで聞くことが大切ですよ。