自己所有の自宅は社宅にできない?社宅を活用する方法を紹介!
Last updated on 2023年3月9日 By 杉田健吾
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これまでのレクチャーを学んだ方の中には、社宅による節税に魅力を感じた方も多いのではないでしょうか?しかし、自宅を個人で購入してしまった人は、その自宅を社宅にすることができないんです。せっかく勉強した社宅の節税が使えないなんてもったいないですよね。
そこで今回は、個人所有の自宅に住んでいる人が社宅を活用する方法を紹介します。これで自宅を保有しているあなたも節税できちゃいますよ。
賃貸じゃないと自宅を社宅にできない
前回のレクチャーでは、「自宅の賃貸マンションを社宅にすることができたら、家賃20万円のうち17万円も経費にできるかもよ。そうなると、年間200万円の家賃が経費にできるのでその節税効果はすごいよね」って話をしました。
そんな話をすると、「いや〜うちの自宅は賃貸じゃないし、社宅にできないよね?」って、ちょっと残念がる社長さんがいるのです。確かにご自宅が自己所有だと社宅にはできません。そのため、自己所有の自宅の場合は、思い切って個人所有の自宅を会社名義に変更するなどの対策が必要になります。でも、会社名義にしようとすると、いろいろ手続きが必要で、余分な経費がかかるのであまりオススメはできません。
個人所有の自宅に住んでいる場合の社宅
それじゃあ自宅が個人所有の場合、社宅にして経費にする手はないのかっていうと、無いことはありません。もし今の自宅から引っ越す気があるのなら、その自宅を賃貸に出して自分は法人で自宅を借りるという方法もありですね。
実はこの方法、僕もそろそろやろうかな〜って考えている方法なんです。最近引っ越したいなあ〜なんて、ちょっと思っているんですよね。どうせ引っ越すなら便利なところにマンションでも借りようかと思っています。そして借りるならやっぱり社宅として法人で借りて、当然家賃を会社の経費にします。
今の自宅は賃貸に出すので家賃収入が得られるというわけです。ただし、住宅ローン減税が残っている場合は、賃貸に出すと住宅ローン減税を受けられなくなります。また、ローン金利も高くなります。そのため、どちらの方がメリットがあるか十分考えましょう。
社宅にして家賃を経費にできることのメリット
住んでいる自宅を賃貸に出して、自分は社宅に住む方法。これでまたひとつ、ひとり起業家の節税スキームの完成ですね。これやると何がいいかって、以前にも書きましたが家賃が経費にできるってことも大きいのですが、それ以上に自分の役員報酬を下げられるのが大きいんです。
まあ、社会保険にまだ加入していない社長さんは別ですが、会社で社会保険に加入していると、この保険料がバカにならないですよね。利益が出たからといって、役員報酬をドカンと上げようものなら、社会保険料をびっくりするぐらい払わないといけないですからね。
ちなみに社長の役員報酬を月100万円も取ろうものなら、社会保険料だけで月に23万円ぐらい払わないといけないですからね。この23万円って会社と個人で折半ですが、ひとり社長の場合どちらも出所は同じですしね。まさにどんだけ〜って感じです。この役員報酬を賢く下げることができたら、もしかしたら節税よりも社会保険料の効果の方が大きいかもしれません。
例えば家賃分の20万円を役員報酬から引くことができれば、それだけで社会保険料が5万円くらい下がっちゃいます。年間で60万円の減額ですね。これ以外に住民税や所得税も減るので、役員報酬を賢く下げることで大きな節税効果があります。
家賃分の役員報酬を下げて賢く節税しよう!
今回は、個人所有の自宅に住んでいる人が社宅を活用する方法を紹介しました。
個人所有の自宅は社宅にはできないですが、自宅を賃貸に出して自分は別の賃貸に住めば社宅にできます。引っ越しが必要なので多少お金はかかりますが、節税ですぐに元は取れるでしょう。気分転換にもなるので、僕もそろそろ実践しようかなって思っています。
社宅にできると家賃分の役員報酬を下げても生活費が増えるのがメリットです。役員報酬を下げれば、たっぷり取られていた税金と社会保険料を下げられますからね。ですので、自宅が賃貸の社長さんや今の持ち家を引っ越したいなんて考えている社長さんは、そろそろ社宅でガツンと節税を考えてみてはいかがでしょうか。
それではまた。