子供の大学の学費は経費にできるの?

Last updated on 2023年4月18日 By 杉田健吾

前回のレクチャーでは英会話スクールの費用は経費にできるの?という話をしました。そして英会話スクールなら経費にできる可能性が高いよ~という話をしました。そこで、英会話スクールが経費にできるなら、大学や専門学校の学費も経費にできるのではないかと疑問に思った人もいるかもしれません。

同じ勉強ですから経費にできそうな気がするかもしれませんね。そこで今回は、子供の大学の学費は経費にできるのかについて解説していきます。

今回の内容は

二人のひとり社長の事例を紹介
子供に経営を学ばせたいひとり社長
ITの専門知識を学ばせたいひとり社長

子供の学費は経費にできない
経費にできるのは社員や役員のみ
子供の教育費は親が負担するもの

子供の教育費は経費にできないで別の方法を考えよう

二人のひとり社長の事例を紹介

二人のひとり社長から教育費について同じような質問をいただいたので紹介します。

子供に経営を学ばせたいひとり社長

先日ひとり社長の方から「子供の大学の学費を経費にできませんか?」という質問をいただきました。ひとり社長いわく、大学を卒業したらうちの会社の経営を任せたいのだそうです。

そのためには、大学で経営の知識をしっかりと学んできてもらわないといけない。だから、学校の授業も会社の事業のために必要で、子供が大学に通うのだから経費にできますよね?という内容です。これ、みなさんはどう思いますか?「おっ!社長なかなか考えたやん。これはいけるのと違うか」って思いますか?

ITの専門知識を学ばせたいひとり社長

ほかのひとり社長からは、「息子をIT関係の専門学校に通わせているのですが、うちの会社はホームページの制作がメインの仕事です。会社の事業のために息子を専門学校に通わせているのだから、授業料を経費にできますよね?」という質問をいただきました。どうですか?これって経費にできると思いますか?

子供の学費は経費にできない

子供の学費、これね、経費にしたら完全にアウトです!はっきり言いますが、自分の子供の教育費は経費にはできません。そのため経費にするのは諦めてください。

経費にできるのは社員や役員のみ

社員や役員に専門的な知識を習得させるために学校に通わせる場合なら、一定の基準を満たせば会社の経費にできます。しかし、これはあくまで社員や役員の話です。自分の子供にこれは通らない。

じゃあ、子供を社員や役員にしておいたらOKなの?なんて言わないでくださいね。税務署は親族に対するお手盛りには厳しいですから。税務署は子供の教育費はどんな理由をつけようと、日本では子供の教育費は親が出すものという考えなのです。

子供の教育費は親が負担するもの

教育費は親が負担すべきものという考え方があるので、会社に負担させることは難しいし、過去にも裁判でもいろいろと争われてきましたが、ことごとくアウトでした。ですので、自分の子供の教育費は基本的に経費にならないと考えておいてください。ここは別の方法を考えましょうね〜。

子供の教育費は経費にできないで別の方法を考えよう

今回は、子供の大学の学費は経費にできるのかについて解説してきました。結論は非常に残念ですが経費にできないということです。そもそも経費にできるのは社員や役員に専門的な知識を習得させる時だけです。しかし子供を役員にしても教育費を経費にするのは難しいでしょう。日本の昔からの慣例ですので諦めてください。裁判でも経費として認められていません。

子供の教育費は諦めて別の方法を考えてみましょう。ということで、次回は別の方法について紹介しようと思っています。興味のある方はぜひ次回のレクチャーも読んでみてください。それではまた。