車はやっぱ法人で買った方がいいのか?
Last updated on 2023年7月20日 By 杉田健吾
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最近ではカーシェアリングが流行りだし、車を持たない選択をする人が増えてきました。車は買って終わりではなく、その後の維持費もかかるため「マイカーを持っている人はお金が貯まらない」だなんていうネット記事もよくみかけます。でもそうは言っても、車があれば便利ですし、自分専用の車には憧れますよね。
そこで今回のレクチャーでは、車の購入を検討している方向けに「車は個人と法人(会社)どちらで買った方がお得?」という話をします。
これまでのおさらい:会社を活用すれば賢くお金を残せる
まず本題に入る前におさらいをしましょう。
会社(法人)を活用して賢くお金を残そうと考えた場合の基本的な考え方を覚えていますか?ズバリ「自分の生活の支出の中でお金のかかる大きな支出は、できるだけ会社(法人)で払う」でしたね。
個人のお金はものすごく貴重
なぜ大きな支出を会社で払うかというと「個人のお金は、実はものすごく貴重だから大切にしてほしい」からです。
個人のお金ってなに?と思われる方もいらっしゃると思うので、もう少し踏み込んで説明しましょう。あなたがサラリーマンだと仮定したほうが分かりやすいので、自分のことを「会社勤めのサラリーマン」だと思ってください。
サラリーマンは支給された給料の総額(支給額)がすべて自分の手元に入るわけではないですよね。「手取り」として、税金(所得税、住民税)と社会保険を引かれたあとの金額が手元に入ります。この支給額と手取り額のギャップが大きい人が、サラリーマンや個人事業主です。
なぜ支給額は増えているのにもかかわらず、手取りが増えないのか
「昇給しても手取りが増えない」という話をよく聞きませんか?
僕もかつては会社勤めのサラリーマンだったのですが、会社を辞める後半の10年ぐらいは給料の総額は毎年少しずつ増えていくものの、手取りはいつまでたっても増えなかった記憶があります。毎月給料明細を見るたびに「あれ?いつまでたっても手取りが増えないなあ〜」と思っていましたからね。
支給額が増えているにもかかわらず、なぜ手取りが増えないのかというと、なぜなら給料が増えれば増えるほど、それに伴い税金も社会保険も増えていくからです。よって、いつまでたっても自分の手元にはお金は増えないんですよね。ロバート・キヨサキの著書『金持ち父さん貧乏父さん』の金持ち父さんの言葉を借りていうと、「政府が合法的にあなたのポケットに手を突っ込んであなたのお金を奪っていく」という状態です。つまり、給料は支給額が上がれば上がるほど、政府に持っていかれるお金もどんどん上がっていく仕組みになっています。だからいくら「お給料が上がった〜」と喜んでいても、「あれ?手取りってあんまり変わらないねえ〜?」となるのですね。
だからこそ「個人のお金」はものすごく貴重なんです。
車を買うのであれば会社で買おう!
ここからが今回のレクチャーの本題です。
冒頭でお話した「車は個人と法人どちらでで買った方がお得?」の答えはもうお分かりですよね?答えは「どうせ車を買うのなら、やっぱ会社で買うべし!」です。理由を説明していきましょう。
会社は税金が引かれる前のお金を持っている
先ほど「個人のお金は税金が引かれたあとの金額」とお話しましたが、会社が持っているお金は違います。会社のお金は、税金や社会保険を引かれる前のお金なんです。だって、あなたが汗水垂らして稼いだ売上というお金ですからね。これはまだ税金が引かれる前のお金です。
要は税金を引かれていないお金を使えば、それが経費になるのだから会社の利益がそれだけ少なくなります。結果的に納める税金は少なくてすむんです。
大きな買い物ほど効果がある
車や家のような大きな買い物ほど効果が大きくなります。
大きな買い物ほどそのモノ自体に維持費がかかりますよね。例えば、車なら「車検代」「修理代」「保険代」「ガソリン代」などです。これらも一緒に会社の経費にしてしまえばいいのです。
余談ですが、車の任意保険等については少し注意が必要です。個人で加入していた車の任意保険等は、会社で買うと等級を引継げないことがほとんどです。その辺りのデメリットも含めどうするのがベストかはしっかり検討してくださいね。
まとめ
今回のレクチャーでは「車や家などの大きな買い物は会社(法人)でするのがベスト」という話をしました。今回のポイントは次の3つです。
・個人は税金が引かれる前のお金を手にすることはできない
・会社(法人)であれば税金が引かれる前のお金を自由に使うことができる
・車や家などの大きい買い物ほど会社が払うと手元にお金が残りやすくなる
会社を使って賢く買い物をして手元にお金を残しましょうね。ちなみにどうせ買うのであれば4年落ちの中古車がおすすめですよ。この話はまた今度!