赤字って悪なのか?
Last updated on 2023年7月31日 By 杉田健吾
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会社が赤字と聞くと、もうすぐ潰れそうな会社をイメージしていませんか?たしかに赤字の会社は売上より経費のほうが多いので、借金が増えている会社だと感じるかもしれません。しかし実際は、赤字でもキャッシュが増えている会社もありますし、ひとり起業家のような小さい会社では、赤字の方が都合が良い場合も多いんです。
そこで今回は、赤字が悪ではない状態、赤字のほうが都合が良い状態について解説していきます。
会社が赤字で困るのは融資を受けるとき
会社が赤字で困るのは、特に融資を受ける時です。「会社が赤字だと銀行の融資が受けられない」という言葉はよく聞きますよね。では本当に融資が受けられないのでしょうか?
会社が赤字でも融資は受けられる
確かに銀行は赤字決算の会社には融資をしたがらないということはあります。それは事実です。しかし、赤字だから融資しないっていうことではありません。融資をするかしないかの判断基準の一つではありますが、絶対条件ではないのです。実際のところは、銀行が重要視するのはいくら稼げるかです。まあ返済能力と考えてもいいですね。だから過去が赤字だったとしても本当のところは、あなたの会社が銀行から見て返済能力が高いと判断してもらえれば、実は融資を受けられます。
起業して間もない会社は赤字を避けたほうが良い
ただし、起業して間もない会社だと、いくら稼げるのかという判断がなかなか読めないですよね。そうなると過去の決算の数字が重要視されて、その結果、赤字が続いている会社だと返済能力が低いとみなされて、うちの銀行ではおたくの会社には融資できませんって言われるってことですね。なので今後、銀行から融資を受けようと思っている方は、出来るだけ赤字にはしない方がいいというのは正しいと思います。
融資を受けないなら会社が赤字の方が都合が良い
銀行から融資を受ける必要がない僕たちひとり起業家の世界では、会社が赤字の方が実は都合がいいんです。だって税金もかからなくなるし、赤字の会社には税務調査もあまり来ないですからね。なのでひとり起業家で銀行等から融資を受ける必要がない会社なら、一番いいのは毎期赤字の会社です。
売上2000万円くらいが丁度よい?
しかも売上が2000万円程度の会社で毎期赤字の会社なら、まず税務調査の対象に選ばれない。なので僕は、ひとり起業家の方でそんなに自分のビジネスを大きくしたくない方は、この売上2000万円クラスでちょっと赤字の会社っていうのをイメージすると面白いのではないかなあって思います。このクラスはほどほどに贅沢できて、のんびりもできる丁度良いクラスだと思っています。
社長の手元にお金が残るのに会社が赤字の仕組みを作る
あっ、会社の利益が赤字って言っても、本当にお金がどんどん減っていく赤字の会社っていう意味じゃないですよ。会社の利益が赤字なのと、自分の手元にお金が残ることとは別ですからね。その辺りのバランスをいかに取って、別人格の会社(法人)にはあえて赤字になってもらって、社長の手元には稼いだお金がしっかり残るしくみを作っていくことが重要です。これがひとり起業家で、ひとり社長の会社ではデザインできるっていうのが法人&デザインする節税の楽しいところですからね。
赤字が悪かは状況次第!赤字が良い場合も
今回は、赤字が悪ではない状態、赤字のほうが都合が良い状態について解説してきました。会社が赤字で困るのは主に融資を受ける時です。絶対条件ではないですが、起業して間もないと他に判断基準がないため、返済能力が低いと思われがちです。しかし、融資を受ける予定がないひとり起業家にとっては、会社が赤字のほうが都合が良い場合が多いです。
ただし、赤字といってもお金が減っていく赤字ではないことに注意しましょう。会社の利益が赤字なのと、自分の手元のお金が減るのは別の話ですからね。お金が残るのに会社が赤字になる仕組みを作ることが重要です。それができるのが、ひとり起業家の良いところ。ぜひ、ひとり起業家のあなたも法人&デザインする節税をやってみてくださいね。それではまた。